AbamaTVに河野太郎デジタル担当大臣が出演しマイナンバーカードの普及と今後の展望について語った。
マイナンバーカードの今後の展望
・2023年5月 アンドロイドと提携しマイナンバーカードアプリ化
→iPhone未定
・健康保険証とマイナンバーカードを一体化
→2024年秋 現在の健康保険証は廃止を目指す
・運転免許証とマイナンバーカードを一体化
→2024年度末の実現目標をさらに前倒し検討中
マイナンバーカードについての質疑応答
健康保険証との一体化について2年という期限を定めたのはなぜ?
河野大臣
「2022年10月現在で申請ベースで7000万枚を超えてきました。
総務大臣も年内には8000万枚を超えるだろうと。
ということは申請ベースでは運転免許証よりも多くなるよねと。
で来年の3月までに医療機関、薬局、みんなカードリーダーが入ってきますからどこででもマイナンバーカードが使えるようになっていく。
ということを考えると2年後の秋というのは良いペースなのかなというふうに思ってます。」
岸田総理が言う「持たない人へも新制度を」の真意は?
河野大臣
「総理がおっしゃっているのは例外的に、例えばマイナンバーカードを無くしてしまいましたと。
じゃあその間は最初に10割負担をしなくちゃいけないのかって言うと、いやいやそんなことは無いよねと。
保険料をちゃんと払ってもらってるならその間の対応はちゃんと考えなければいけないということですね。
なにかの稀な事情でマイナンバーカードが手元に無いというかたも医療は皆保険で受けられますよということにしようと。
だから例えば無くなったときの再発行に今1ヶ月半かかりますと、いやいや1ヶ月半カードなかったらどうにもならんだろうというんで、今いろいろやっておそらく10日くらいで再発行はできるよねと。
今も保険証なくしてしまうと再発行に1〜2週間かかりますから、今の保険証並にマイナンバーカードの再発行をするっていうのとその間もなにか考えてくれっていうのが総理のご指示ですから。」
アンドロイドと連携すると何が出来るようになる?
河野大臣
「まずはアンドロイド、いずれiPhoneもというふうに思ってますけども、一度マイナンバーカードをアンドロイドのスマホで読み込んでいただくともうマイナンバーカードではなくてスマホでいろんなことが出来るようになります。
今はいちいち暗証番号を入れてマイナンバーカードを読み込んでマイナポータルに入るわけですけども、携帯で出来るんだったらそりゃもう顔認証だろうと。
暗証番号なくしちまったっていうことが無いようにしようと思ってますんでまずは携帯電話にマイナンバー機能を搭載する。
それで顔認証で入れるようにする。
これシンガポールのシステムなんかは顔認証だからポケットからスマホを取り出すや否や顔認証で入ってるんですね。
あれは便利だし暗証番号はいらないしっていうんでまずはスマホにマイナンバーカードを入れてそれで行政の手続きはほとんど出来るっていうことにしていきたいと思ってます。」
情報流出などのセキュリティ面の心配は?
河野大臣
「マイナンバーカードのICチップにはマイナンバーカードに印刷してある名前、住所、生年月日、性別、それと顔写真、これしか入ってないんです、基本的には。
だからそこからなにか流出するってことは無いですし、仮に落としたとしても4桁の暗証番号を入れないとマイナポータルにはアクセスできないわけですから銀行のキャッシュカードを落としたのと同じように365日24時間”止めてください”っていう電話で止めることができます。
暗証番号を何回か間違うとそこでロックされてしまいますし、ICチップからなにか読みだそうとするとICチップが壊れるようになってますんで、そういう意味ではセキュリティの心配ってのはかなり要らない。
いろんな誤解があって、あの中に医療情報が入ってるとかあの中に税金の情報が入るっていう誤解があって、そんなもの持ち歩きたくないよって言うけどそういうものは一切入ってないんで。
キャッシュカードを持って歩いているのと同じレベルだと思っていただければ、キャッシュカードと同じように気をつけて扱っていただければそれと同じように情報流出の心配はないと言っていいのかなと。」
誰目線なのかわからない質問も
「持ちたい人はいいと思うんですけど必須にする意味ってのはどういうところにあるんですか?」
「あと2年で保険証一体化は医療施設側の設備やじいちゃんおばあちゃんの世代のことも考えるとちょっと強引なのかな?」
「誰一人取り残さないとは言うけど本当に最後のほうの人はどうするのか、問題にならないか?」
”弱者の代弁”を気取っただけの質問は往々にして有益な議論を邪魔するものであるが、このような質問に対しても河野大臣は真摯に受け答えをしている。
内容は是非動画をご覧頂きたい。
河野大臣にしか出来ない改革に期待
筆者を含め、年功序列で進化できない旧態組織の代表格ともいうべき自民党を嫌う国民は少なくはないと思うが、その中にあって気を吐く数少ない”まとも”な人であろう河野太郎氏。
石破茂氏にも見られた「総裁選で党員票は集めても議員票で負ける」という現象がまさに彼らの”組織よりも国民のための改革意識”を物語っていると言えるのではないか。
そんな河野氏にしか出来ない”自民党らしくない”改革を今後も期待したい。