竹中平蔵が共感するひろゆきと成田悠輔の戦略的アジェンダとは

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日経テレ東大学Re:Hackにて、竹中平蔵氏をゲストに迎えたひろゆき氏、成田悠輔氏の発言です。

▶日経テレ東大学Re:Hack
竹中平蔵はなぜ嫌われる?
竹中平蔵 真の正体

私の事前の予想とは全く逆だったですね

竹中平蔵氏
「私は私のアジェンダ持ってますけどね、是非聞いてみたい。
成田さんがもしリーダーだったら戦略的アジェンダは何ですか?
ひろゆきさんがもしリーダーだったら戦略的アジェンダは何ですか?」

ひろゆき氏
「僕はベーシックインカム賛成派なので、日本国民に月7万円ずつ配るっていうので、とりあえず完全なその絶対的貧困は無くすっていうのと、あとどうでもいいそのコンビニのアルバイトみたいな、10年やっても何も残らない仕事っていうのは別にやりたくない人はやらなくていいよねっていうので機械化を進めるっていうので、クリエイティブな人を増やして外貨を稼ぐっていう方が安全なんじゃないかなって思ってたりします。」

竹中氏
「はいはい。成田さんはどうなんです?」

成田悠輔氏
「僕は資産への課税っていう事になりますね。
っていうのは、20年前の小泉改革から安倍政権、菅政権への改革路線みたいなものがあって、まぁ企業の収益とかは少し改善したように見えて、経済成長も失われた25年の前半に比べれば相対的に良くなっているように見えるわけじゃないですか。
だけど多くの人がまだ全然問題が解決されてないと思っている大きな理由は結局労働分配率が上がってない、かといって企業は投資にお金を廻しているわけでもなく内部留保がどんどん積みあがってるだけって感じですよね。
だから結局その労働者と資本家の間の格差みたいな問題ってのは全く閉じてなくて、むしろその格差が広がっているようにさえ見えるっていうのが、日本経済を支配している一番強い感情なんじゃないかと思うんですよ。
でこの労働者と資本家を隔てている一番大きなものは何かって言ったら結局資産を持っているかどうかっていう所に尽きると思うんですよね。
という意味で言うとこの資産問題に対してどう対処するかっていうことが、センターピンにならざるを得ないんじゃないかと。」

竹中氏
「いやぁありがとうございます。
お二方の意見を聞いてね、私ね、事前の予想では私と成田さんはかなり同じような考えで私とひろゆきさんはかなり違う考えかなと思ったんだけど全く逆だったですね。
全く逆で、私が戦略的アジェンダを挙げるとすればベーシックインカムです。
でベーシックインカムと、寄付税制の自由化。
そういうものを挙げるし、あとまぁあの、戦略的なものとしてはね、例えばキャリアの5Gとの関連で共同アンテナ化のためのPFI(※)っていうのを挙げます。
成田さんが言われたね、資産への課税っていうのは、これまぁピケティが言ってた事と通ずるわけだと思うんですが、これもう成田さんご存知だと思いますけど日本は世界で最も重い資産課税を持ってる国ですよ、相続税を含めると。
だから日本には所謂本当の意味での金持ちってほとんどいないわけですよね。
そりゃこれはどこと比べるかだけどヨーロッパやアメリカや中国に比べると。
でこれは日本はものすごい資産課税が重くて、むしろちょっと重すぎるんじゃないかっていうくらいの課税になってると思うんでね。
その意味では少なくともアメリカや中国に比べると、日本での格差意識っていうのはそれほどまぁ、高まっては来ていますけど高くないというふうに思うんですね。
で私やっぱりね、政府が出来ることってね、すごいこう大きなお金を動かすことは出来るんだけど、細かいことについては限られてると思うんですね。
(国民が困っているケースは)個別によってものすごい事情が違うわけだから、政府はやっぱり最終的なところで面倒を見るという意味で、ベーシックインカムを保証するっていうのがやっぱり私は一番良いと思うし、それとこれからやはり第4次産業革命でいろんな人にチャレンジをしてもらわないといけないという時に、チャレンジの究極のセーフティネットは私はベーシックインカムだと思うし、そういうものを整備して、そして思い切ってチャレンジしてもらうようにするってのが一番良いような気がするんですよね。」

※PFIとは
provate finance initiativeの略。
公共施設の建設、維持管理、運営を民間の資金、経営、技術を使って行う手法。

政策論で意気投合

対談中にはひろゆき氏から竹中氏へのパソナ会長としての報酬に対する切り込みもあって険悪な雰囲気になる場面もありつつ、最終的にはお互いのベーシックインカムをはじめとする経済政策論や政治観が似通っていることで意気投合していくことになります。

最終的には二人の対談本の出版まで進んでいくことになる不思議な関係性の出発点は是非動画をご覧ください。


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